極上!チンクエテッレのすすめ
「チンクエテッレ」とは「チンクエ=5」「テッレ=土地・村」の意味で、5つの村を総称した地域の事を指します。
「チンクエテッレ」という名の街がある訳ではないのですね。
5つの村とは、モンテロッソ、ヴェルナッツァ、コルニリア、マナローラ、リオマッジョーレで、どれも小さな村ですが、自然に囲まれ、
カラフルな建物が海沿いに密集する個性的な村々。
その地域一帯が1997年に登録された「世界遺産」となっています。
イタリア人、ヨーロッパ人、アメリカ人にも人気で、世界中から多くの観光客が集まります。
日本でも雑誌やテレビに取り上げられたりして、
「行ってみたいイタリアの街」
の候補にされている方も多いのではないでしょうか。
ただ、日本での情報はまだまだ少ないので、
などなど、疑問点も多いのも事実です。
このページをお読みいただければ、そんな疑問点がすっかり晴れ、チンクエテッレについてしっかりマスターできるはずです!
なぜチンクエテッレに行くべきなの?
チンクエテッレは色々な魅力が交錯しています。
クリスタルのような美しい海沿いに小さな村が点在。
その村々は山肌に張り付くように建物が建つ個性的なところで、日本では見ることができない風景を醸し出しています。
しかしながら村は洗練され過ぎず、いたって素朴。そして一歩村を離れると、レモンがたわわになるレモン畑の横の散策道に出たり、緑と海と村が一体となって、美しい風景を醸し出しています。
まさにチンクエテッレの魔法と言えるでしょう。
チンクエテッレを訪れる目的は、数々ある美しい絶景を見たり、海や森の音を聴いたり、村の小道を散策したり、おいしい海の幸を食したり、まさに五感で楽しむ旅を楽しむため、と言えるでしょう!
ローマやフィレンツェなどの都市観光と組み合わせた周遊コースにすれば、旅のヴァリエーションが出る事間違いなしです。
チンクエテッレへのアクセス
他都市からチンクエテッレ地域へ行く場合、列車で向かう方法と車で向かう方法があります。
次の章で詳しく説明しますが、車でチンクエテッレを回ることは不便なため、車でチンクエテッレへ向かう場合は、駐車場を見つけやすいレヴァントやラ・スペッツィアなどの近隣の町に駐車をすることをお勧めします。特に夏場は駐車場を見つけるのは困難です。
チンクエテッレから交通の便が良い主要都市は、ジェノヴァ、フィレンツェ、ミラノがあげられます。
フィレンツェから
車で行く場合は、約2時間半。
列車の場合は、ピサ、または、ラ・スペッツィアで乗り換え(列車の時刻表により接続便が変わります)。
ラ・スペッツィアまではフィレンツェから約2時間半で到着します。そのあと、チンクエテッレエクスプレス(チンクエテッレ地域を走る列車)に乗り換え観光となります。
乗り継ぎが悪いともう少し時間が掛ります。頑張れば日帰りも可能ですが、出来ればチンクエテッレ又は近郊の街で1泊して観光するのがおススメです。
ジェノヴァから
車で行く場合は、約1時間半。
列車の場合は、レヴァントまたは、ラ・スペッツィアで乗り換え(列車の時刻表により接続便が変わります)。
そのあと、チンクエテッレエクスプレス(チンクエテッレ地域を走る列車)に乗り換え観光となります。
日帰り観光も十分可能です。
ミラノから
車で行く場合は、約3時間。
列車の場合は、一日数本直通の特急(インターシティ)も運行しています。
所要時間は3時間でモンテロッソに到着します。
そのあと、チンクエテッレエクスプレス(チンクエテッレ地域を走る列車)で観光となります。
往復13時間かかり、ハードな日程になりますが、日帰り観光も可能です。
上記都市からチンクエテッレまでの列車の時刻表は イタリア国鉄・トレニイタリアの時刻表をご覧下さい。
チンクエテッレの観光拠点はどこにする?
チンクエテッレに泊まる?
チンクエテッレに行くのだから、チンクエテッレ内に泊まらなければ! という思いが一番初めに来ますよね? チンクエテッレの村に泊まり、遊歩道のハイキングをしたり、地元のレストランで美味しいものを食べたりしながら、海を眺めつつゆっくりすれば、チンクエテッレの雰囲気を満喫できることは間違いなしです。
難点は、- いくつかのホテルを除き、チンクエテッレは土地柄小さな家族経営のホテルが主で、シーズン中は混みあう。
- チンクエテッレ内の電車はシーズン中混み合い、また駅で降りた後も坂道を歩かなければならない可能性が高いことから、スーツケースを持っての移動が大変。
- 村自体は本当に小さいので「見所満載」というわけではない。
この点を納得できれば、村に泊まるのも一つの案と言えるでしょう。
チンクエテッレのおすすめホテル
- ●ホテル・マリーナ・ピッコラ
http://www.hotelmarinapiccola.com/hotel/en/
マナローラの港の前にある3星ホテル。駅から徒歩5分。お部屋はモダン&シンプルに整っています。
併設のレストランも美味。 - ●ポルト・ロカ
https://www.portoroca.it/
モンテロッソ駅から800mの高台にある4星ホテル。徒歩では坂を登らなければならないのですが、駅に到着した際にホテルへ連絡するとタクシーを呼んでくれます。
お部屋からは絶景が望めます。プライベートビーチもあり。
近郊の町に泊まって観光
スーツケースを持って、チンクエテッレのホテルへ行くのは不便。ということならば、最寄りの街に拠点を置いてチンクエテッレ観光を楽しみましょう!
サンタマルゲリータリグレやポルトヴェーネレなら、チンクエテッレと合わせて、リヴィエラの素敵な街の観光も楽しめてしまう一石二鳥のパターンです。
一方、近さで選ぶのなら、レパントやラ・スペッツィアです
- ●サンタマルゲリータリグレ
サンタマルゲリータリグレは、チンクエテッレから電車で40分。
ゆっくりチンクエテッレの終日観光が出来る距離です。
さらにサンタマルゲリータリグレの街も素敵なリゾート地でありお勧めの宿泊地。
一日はチンクエテッレ観光、そしてもう一日はポルトフィーノやカモッリなど近郊の町を観光してリヴィエラを満喫するのがイタリアエクスプレス流おすすめコース。 - ●ポルトヴェーネレ
「ここもチンクエテッレの一つに加えたい!」と思わせるほど素敵な街・ポルトヴェーネレ。
この街も世界遺産に登録されています。
ポルトヴェーネレに泊まりつつ、チンクエテッレを観光すると言う贅沢を是非体験してください。
ただ、ポルトヴェーネレからチンクエテッレへは夏季(通常4月中旬~9月末)に運行する船を利用するのが便利なので、この期間に旅行する方におすすめの宿泊地です。
ポルトヴェーネレからチンクエテッレのリオマッジョーレまでは船で30分です。 - ●レバント
レバントからチンクエテッレのモンテロッソまでは列車でわずか10分。
ゆっくりチンクエテッレの観光を楽しめますね。
レバントには、奇麗な海岸と旧市街があります。 - ●ラ・スペッツィア
フィレンツェ方面から乗り換えなしの直通でラ・スペッツィアに到着する列車もあります。
ここで荷物を置いて、チンクエテッレ観光へ出かけましょう。
リオマッジョーレまでは列車で7-8分です。
ラ・スペッツィアにも港や旧市街もありますが、観光要素は若干少ないので、あくまで拠点として考えるのが良いでしょう。
大都市からの日帰り
ハイライト観光で時間はないけれどチンクエテッレも是非一日で体験してみたい!という方は、フィレンツェやミラノからの日帰り観光も可能です。
ジェノヴァからの日帰りならば、9時~18時の9時間観光でチンクエテッレの5つの村を巡ることができます。
フィレンツェは8時~20時で5つの村観光、ミラノの場合は8時~20時で4つの村観光となります。
ただしこのスケジュールは、迷わずにスムーズに観光をした場合なので、個人で訪れる場合は、余裕を持って計画を立てることをお勧めします。
チンクエテッレ観光の交通手段
車での観光は不便?
チンクエテッレの村々は海沿いにありそれぞれの村が道路で結ばれていないため、車での移動は大変不便です。
下の地図(青線がチンクエテッレを結ぶ道路)を見ても分かるように、隣村へ移動するために、山のくねくね道を何十分も走る必要があります。
実際は地図よりもっとくねくねしていますので、車酔いにもなりかねません。
電車が便利
一方、列車は下の地図の通り(黄色い線)海沿いを一直線に走っていますので、村間の移動も楽にできます。
村と村の所要時間は数分ですので、まさに列車利用は「安い」「簡単」「早い」の3つ揃いですね。
チンクエテッレエクスプレスとは??
3月中旬から11月初旬までの観光シーズンに、ラ・スペッツィアからレヴァントまでの間のチンクエテッレの各村を停車する列車の名前です。
ラ・スペッツィア-リオマッジョーレ-マナローラ-コルニリア-ヴェルナッツァ-モンテロッソ-レヴァント間を運行していて、約15-20分に1本の間隔で走っています。
列車でチンクエテッレを観光するには、このチンクエテッレエクスプレスを必然的に利用することになります。
詳しい時刻表は、トレニイタリアのホームページをご覧ください。
https://www.trenitalia.com/en.html
※チンクエテッレエクスプレスは、11月~2月の期間は運行していないので、普通列車を利用することになります。
普通列車との違いは何??
列車名前が変わり、すべて各駅停車で運行し、料金は普通列車より高い、ということのみでその他の違いはありません。
そして問題の運賃は、どの区間を乗車しても1回1区間5-10ユーロ(高い!)。途中下車は出来ず1回のみの乗車になります。(刻印してから75分間有効)
冬季の普通列車は2.7ユーロですので、チンクエテッレエクスプレスに乗るとだいぶ高いのですが、仕方ありません。
運賃は7-8月や連休などのシーズンが一番高い10ユーロというように時期によって変わります。
船でチンクエテッレ
主にポルトヴェーネレ~モンテロッソの間を定期船が走っています。
停泊駅は ポルトヴェーネレ~リオマッジョーレ~マナローラ~ヴェルナツァ~モンテロッソ です。
時刻表は運行会社のチンクエテッレ船時刻表をご覧ください。
https://www.navigazionegolfodeipoeti.it/en/timetables
※チンクエテッレ間の定期船は夏季シーズン(例年3月末から11月初旬まで)のみの運行です。
料金は?
モンテロッソ~ヴェルナッツァ 片道10ユーロ
ヴェルナッツァ~マナローラ 片道15ユーロ
マナローラ~リオマッジョーレ 片道10ユーロ
となります。
コルニリアの村は崖の上にありますので、船の停泊所はありません。
4つの都市間を全て船で周遊する場合、(モンテロッソ→ヴェルナッツァ→マナローラ→リオマッジョーレの料金)35ユーロ合計なので、船一日乗船券(大人41ユーロ)を購入する必要はなさそうです。
船で移動する?それとも列車で移動する?
まず、冬季は船の運行がなくなりますので、列車での周遊観光になります。
そしてコルニリアへ行く場合は、港がないため必然的にこの区間は列車で移動する形になります。
その他、夏季のシーズンで、4つの村を周遊するには、列車でも船でも便利さではそれほど変わりません。
電車は船より本数が多いので便利です。
ただ船はチンクエテッレならではの観光が楽しめますのでこちらもおすすめです。
海から眺める村も素晴らしく、船に乗るにも、港とは言えない小さな浜辺から、桟橋を掛けて船に乗り込む・・・なかなかできない体験です。
コルニリアを省く場合は、4つの村を一日で船で周遊することが出来るちょうどよい時間帯になっています。
観光の時間と船や列車の時刻表を見ながら、2つを織り交ぜつつ、都合のよいものを選んで下さい
チンクエテッレカード
チンクエテッレカードとは、チンクエテッレの観光の為のサービスを利用できる観光パスです。お得かどうかはこの後検証することにしますが、まずは種類と内容をご案内します。
1.チンクエテッレ・トレッキングカード(列車なし)
- チンクエテッレ内のホットスポットでの無料Wi-Fi利用(パスワードはカードに記載あり)
- チンクエテッレ内の市バス無料利用
- チンクエテッレ公園内のハイキングコースの無料入場 (愛の小道があるSENTIEROAZZURROも含みます)
- ラ・スペッツィアの市立博物館への入場割引
- 公共有料トイレの無料利用
料金 大人1日券 7.5 - 15 ユーロ 混みあう時期によって料金が変わります。
2.チンクエテッレ・列車カード(列車あり)
- 1のチンクエテッレトレッキングカードのすべて
- 上記にくわえて、レヴァント~ラ・スペッツィア間の列車無料利用 (普通列車2等、又はチンクエテッレエクスプレスを含む、インターシティやフレッチャビアンカなどの急行・特急列車は除く)
料金 大人1日券 14.8 - 32.5ユーロ、2日券 26.5 - 59ユーロ
運賃は7-8月や連休などのシーズンが高く、春・秋の平日が安い、冬季は更に安いというように時期によって変わります。
詳しくは実際に購入サイトで希望日の料金を確認するか、チンクエテッレ・トレインカードの料金表(2024年版 英語)で確認下さい。
チンクエテッレカードにする? 普通の個別券にする?
さて、チンクエテッレを1日で周遊する場合、チンクエテッレカードと個別券を購入するのでは、どちらがお得なのでしょうか?
実際にルートを考えて計算してみましょう。時期によって料金が変わるので、ここでは一番ハイシーズンの7月を仮定してみます。
例;ラ・スペッツィアから出発して、
ラ・スペッツィア⇒リオマッジョーレ⇒マナローラ⇒コルニリア⇒ヴェルナッツァ⇒モンテロッソ⇒ラ・スペッツィア
と戻ってくる場合。
全て列車にて周遊する場合、6回チンクエテッレ・エクスプレスに乗ると仮定して合計60ユーロ。
チンクエテッレ列車カードの大人1日券が32ユーロなので、ここではチンクエテッレカード利用するほうがかなりお得になります。
一方、コルニリアは省いて
ラ・スペッツィア⇒リオマッジョーレ(列車)
リオマッジョーレ⇒マナローラ(船)
マナローラ⇒ヴェルナッツァ(船)
ヴェルナッツァ⇒モンテロッソ(船)
モンテロッソ⇒ラ・スペッツィア(列車)
の場合は、すべて個別券で合計47ユーロ、チンクエテッレカードと船の個別券では合計59.5ユーロになるので、チンクエテッレカードではなく、個別券を購入するほうが安くなります。
2回以上船に乗る予定の場合は、チンクエテッレカードではなく、すべて個別券がお得という計算になりました。
一方、電車に4回以上乗る予定であれば、チンクエテッレ・列車カードがお得です!
ただし、トレッキングをする予定の方は別!
トレッキングを1回するだけでもチンクエテッレ・トレッキングカード(夏場15ユーロ)を購入しなければならないので、チンクエテッレ・エクスプレスに2回+トレッキング1回で、個別券だと35ユーロ。チンクエテッレ・列車カード(32.5ユーロ)を買ったほうがお得になります。
最後に考慮するべきことは、スムーズさ
チンクエテッレは4月~10月のシーズン中は多くの人手があり、駅の切符売り場も混みあいます。
自動販売機や窓口に行列ができていたり、自動販売機が壊れていて切符を買う時間が無く、列車を逃してしまう、というハプニングもあるかもしれません。
そんな時、チンクエテッレカードを持っていれば、多少割高になったとしても、スムーズに観光ができるという大きな利点があります。
チンクエテッレカードは、現地の駅で購入できるだけでなく、オンラインでも買えます。
こちらの公式ページ・チンクエテッレカードオンライン購入(英語)のサイトから買えます。
現地で購入するチンクエテッレカードは日付が入っていないので、初めの列車に乗る前に必ず刻印をしてください。
オンラインのものは日付指定なので不要です。
※但し、愛の小道の散策もしたい場合は、愛の小道のページからセットのチケットを購入するのが便利です! 詳しくは、チンクエテッレ・愛の小道とトレッキングコースのページをご参照下さい。
チンクエテッレのみどころ
キラキラ輝く美しい海、切り立った丘に立ち並ぶカラフルな家々、これらを間近で、また少し離れた場所からの景観を楽しむことがチンクエテッレの何よりの魅力です。
そしてチンクエテッレの観光をより楽しむには、移動の1区間は船に乗り、海から見えるチンクエテッレの街を望むことがお勧めです。
5つの村でチンクエテッレと呼ばれるだけに、観光客は、札所巡りかオリエンテーリングのチェックポイントの感覚で「5つ廻るぞ!」とと村巡りを楽しんでいます。
さぁ皆さんも頑張って5つの村を制覇しましょう!
チンクエテッレ それぞれの村
ここでは、村の見逃せない見どころを分かりやすくご案内します。
一日で周遊する場合の目安の所要時間も記しますのでご参考下さい。
モンテロッソ・アル・マーレ
観光所要時間 時間短縮コース 30分 通常コース 60分
チンクエテッレの中で海水浴が出来る一番大きなビーチがあるのがモンテロッソアルマーレです。
他の村と比べると少しだけ都会的なこの町の歩き方は2通り。
下の地図と共に紹介します。
王道コースは、駅を出たら左手にある海岸沿いの遊歩道(地図①)の散策。
モンテロッソのシンボルでもあるモンテロッソ岩の写真をパチリ。(地図②)
遊歩道を進むとトンネルを抜けて旧市街地区に辿り着くため、皆さん急ぎ足でトンネルへ向かっていきますが、トンネルに入らずにアウローラ塔のある見晴台に登るのがおすすめ。
聖フランシスコ像があるビューポイントではこんな絶景が見られます。(地図③)
ここまで歩いて7-8分。モンテロッソの美しいパノラマを鑑賞できるので、時間のない短縮コースは、駅へ引き返せば30分で観光可能です。
船で到着・出発する場合は、アウローラ塔の眼下に船付き場があります。
時間にもう少し余裕がある方は、見晴台を反対側に下り、旧市街へ行きましょう(徒歩3分)
地図には、散策コースとして赤点線を付けていますが、旧市街では、サン・ジョヴァンニ・バッティスタ教会を中心に、とにかく小径に色々入ってみてください。
チンクエテッレらしい趣のある路地に出会えたり、エノテカ、レストラン、ジェラート屋さんなどがたくさんあります。
駅への帰り道は、トンネルを通って海岸の遊歩道を引き返します。
因みに、モンテロッソはチンクエテッレの5つの村の中で、一番設備が充実しているところです。
ホテル、レストランなどの数も他と比べると多く、平坦な街なので、宿泊に便利な場所です。
ヴェルナッツァ
観光所要時間 60分
5つの村の中で一番絵になるところ。チンクエテッレらしいと言われ、一番人気がある村です。
小さな村ながら、見所やビューポイントも沢山あるので、地図を参考に効率的に回りましょう。
駅から港へ伸びる目抜き通りは、お土産屋さんが並んでいるので、お店を見ながら散策するのが楽しいです。
まずは、ヴェルナッツァの美しいパノラマを見ることが出来る、港まで行きましょう。駅から港まではメインストリートを通って徒歩2-3分です。
カラフルな家々、海に立つ教会、ヴェルナッツァのシンボルとなっているドリア城、などを一気に見ることができます。
桟橋の先端まで歩いてヴェルナッツァの街並みを海から見ることが出来るビューポイントへ。(地図①)
海と村が一体になった素敵な写真を撮ることができます。
海の上に立つサンタマルゲリータ・ディ・アンティオキア教会(地図②)も混んでいなければ覗いて見てください。石造りの趣のある教会です。
その後は、2か所ある高台からのヴェルナッツァの絶景ポイントへ行きましょう。
メインストリートに戻り、駅に向かって左の坂道を上がって下さい。曲がり角に MONTEROSSO(方面)の記しもあります。
5分ほど歩けば、絵葉書で有名なこの写真スポット(地図③) に到着します。
景色を十分眺めたら、またメインストリートまで戻り、今度は右 (CORNIGLIA方面)の坂道を登ります(徒歩5分)。
こちらからは、また違った角度のヴェルナッツァ村と海の絶景を見ることができます。(地図④)
どちらの絶景ポイントも、坂道が急なので、歩きやすいウォーキングシューズがおすすめです。
この散策を全てして、寄り道をしなければ45-50分。
小道の散策や休憩をして1時間程度の所要時間です。
コルニリア
観光所要時間 60分
バスの場合、徒歩の場合、共に、移動時間片道15分+30分の観光時間という計算です。
コルニリアはチンクエテッレの村の中で唯一、船が通っていない村です。
コルニリアへ行くには、列車と徒歩、又は列車とバスを乗り継いでいく必要があります。
チンクエテッレの村巡りはゆっくりしたい、という方は、コルニリアの村は飛ばして、「まさにチンクエテッレ」というカラフルな村の集落を船上から望んで楽しむのがお勧めです。
やはり、コルニリア村も訪問したい!という方のために、行き方と見所をご案内します。
まずはコルニリアの駅まで列車で行き、駅から中心までは400段近くの階段を登ります。
「これはしんどい!」と思いがちですが、登った人の感想からは「見た目より大変ではなかった」という意見が多いです。
これは、階段の幅が広く、踊り場も多いので、マイペースで休みながら登ることができるから、ということもあるのでしょう。
そして、登った後の高台からの海の景色は最高です!
中心に行くには、駅から市内中心までのバスも出ています。
チンクエテッレカードを所持している場合は無料で利用できます。
約15分間隔で往復をしていて、駅から中心までの所要時間は5分です。但し、シーズン中混み合っている場合は、バスに乗り切れない場合もあります。
または、トレッキングコースで、マナローラ又はヴェルナッツァから入るコースもあります。
こちらのチンクエテッレのトレッキングコースの詳細をご覧ください。
下が観光ガイドマップです。
階段を登り中心に到着(バスの場合は広場のバス停に到着)したら、まずは、村のサンピエトロ教会へ行ってみましょう。
そこから出ている、細い下り坂がフィエスキ通りといい、見晴台まで続くメインストリートとなります。
この坂を下ってまっすぐ進むと、人々憩う村の広場&サンタカテリーナ礼拝堂前に辿り着きます。
さらに、メインストリートを進むと、道の終わりに見晴台があり、素晴らしい景観が望めます。
サンピエトロ教会から見晴台までは徒歩4分程度なので、到着してから、ゆっくり散策をし写真ストップをしても、15-20分程度です。
最後は、バス停のある広場まで戻り、バス通りを左手に150mほど進むと、コルニリアの全景を見ることができます。
ここまで見て、30分ほどの観光です。
マナローラ
観光所要時間 30分 ・ ミニハイキングを含むコース 50分
マナローラも小さな村で、船着き場から一本坂道が伸びていて、そこが目抜き通りとなるので、簡単でわかりやすいところです。
また、リオマッジョーレとマナローラを結ぶ散策コース・愛の小道の終着地点となっている事でよく知られています。
但し、海沿いの愛の小道のコースはリオマッジョーレ出発、マナローラ終点の一方通行となっています。こちらから出発はできないので注意してください。
マナローラは観光スポットが特にあるわけではないので、見所はカラフルな建物の街並みと海が見えるパノラマスポットです。
地図を参考に散策を楽しんでください。
通常の散策コース30分と時間がある人向けの50分のコースをご案内します。
①通常散策コース
マナローラの駅を降りたら、トンネルを抜けて、村の中心に入ります。
左手の階段を登るとメインストリートが見えるので、迷わずに歩いていきましょう。
すぐに港へたどり着きます。
絶景が見えるポイントは、右手にある海沿いの遊歩道を2-3分歩き、岬の先端にあります。(地図①)
下の写真のような、カラフルなマナローラの全景を見ることができます。
階段を上がって高台の広場から眺めることもできます。
このビュースポットはチンクエテッレの5つの村の中で、一番素晴らしいと言われています。
駅からここまで徒歩8分。ゆっくり写真を撮りながら、駅まで戻っても30分で観光が可能です。
もう少し散策を楽しみたい方は、10分で出来るミニハイキングを組み合わせた下のコースはいかがでしょうか?
②通常散策+ミニハイキングコース
駅からのトンネルを出たら、港とは反対の道(右手)の緩やかな坂を登り、サンロレンツォ教会(地図②)まで行きましょう。
小さな村の小さな教会を覗いた後は、教会の脇にある遊歩道入り口から散策を開始!
時々分かれ道がありますが、町の中心が遠くに見える遊歩道を進み、内陸に入っていかないようにしてください。
高台にある段々畑になったブドウ園の道からは、自然に囲まれた美しいマナローラの風景を見ることができます。
道は平坦で疲れることはありません。
10分ほど歩くと、通常散策コースと同じ岬の先端にある絶景ビューポイントに到着します。
写真ストップの後は、通常散策コースの帰り道と同じで、海沿いの遊歩道を港まで歩き、メインストリートを通りながら駅まで戻るコースです。
駅からサンロレンツォ教会まで徒歩5分。ミニハイキングが徒歩10分。ビューポイントから駅までが徒歩8分。
教会見学や写真スポットを含めても、40-50分で観光ができます。
リオマッジョーレ
観光所要時間 時間短縮コース30分 港と高台コース60分
リオマッジョーレは、愛の小道の発着地点として知られてますが、港から見るカラフルな街並みは、まさにチンクエテッレらしい風景が臨める村です。
時間があまりない方は、この風光明媚な港の風景に絞って観光しましょう。
もう少し時間を取れる場合は、これに加えて、高台のほうの観光もするコースもご案内します。
リオマッジョーレの駅を出たら、地下道を通って村の中心に入ります。
左手には旧市街があります。まずは右のトンネルをくぐり村の絶景が見える港へ行きましょう。
徒歩1分で小さな港に到着します。
港の左手の坂を登りビューポイント(地図①)から村を眺めると下の写真の絵葉書のような景色を見ることができます。
時間短縮コースの場合は、このビューポイントから少し先のビーチまで行ったり、ビューポイントと反対にある港の右側から崖と海が眺められるビュースポットを眺めたり、港を中心に散策を楽しみましょう。
その後、駅まで戻れば30分程度で、リオマッジョーレのハイライトを見ることができます。
港と高台コースの場合は、駅を出たら右に進みトンネルに入る前にあるエレベーター(有料)で、高台へ一気に登りましょう。
その後、エレベーターを降りたら右に進み町を眼下に見下ろしながら遊歩道を歩いて行きます。
突き当りまで来たら、左の坂道を進みリオマッジョーレ城(地図③)まで行きます。
上の地図で、水色の矢印は、エレベーターを降りてからお城まで行く近道の階段です。5分ほど短縮できます。
お城は有料(4ユーロ)、愛の小道付きのチンクエテッレトレインカードを購入するとお城の入場料も含まれます。
お城に入らなくても村で一番よい高台からの風景を見ることができますので、行く価値ありです。
その後は、坂を下りサンジョヴァンニ・バッティスタ教会(地図②)がある広場に到着します。
薔薇窓が美しい教会を見学し、その前の高台の広場から見える素晴らしいリオマッジョーレと海の景色を満喫しましょう。
その後は坂を下り、メインストリートを通りながら港に到着。
港付近の観光に15-20分。高台への散策に20分。写真ストップなどを入れて50-60分で周遊散策ができます。
リオマッジョーレを観光したらいよいよ「愛の小道」へ!
愛の小道は2012年のがけ崩れの閉鎖後、ついに2024年8月より再オープンしました!
リニューアルオープンした愛の小道は、入場料10ユーロの予約制。リオマッジョーレからマナローラまでの一方通行になりました。
こちらの愛の小道を含むトレッキングコースの詳細に詳しく書かれていますので、ご覧下さい。
ここでは簡単に愛の小道の魅力をお伝えします。
チンクエテッレ観光で有名な「愛の小道」。
チンクエテッレの美しい自然を満喫するために、村巡りと合わせての観光コースに組み入れることを是非おすすめします。
リオマッジョーレとマナローラを結ぶこの遊歩道は約1キロの長さで平坦な道なので、疲れることはありません。
片側は山、反対側は崖渕の海を見ながらの散策は、開放的で気持ちが良く、美しい海や空からは、自然のパワーが降り注がれるようで、
そこを歩くだけで、心身ともに清々しくなるような気がします。
もしかしたら、ここは強力なパワースポットなのかも?と思わせられるくらい。
以上、チンクエテッレのそれぞれの村と散策コースの魅力をお伝えしました。
次は、お勧めの時期とモデルプランをお知らせします。
おすすめの観光時期は?
天候の面では4月~9月の間が観光にはおすすめです。気候がよく、雨も少なくなります。
10月は雨が少し多くなりますが、観光の時期と言ってよいでしょう。
11月~3月は寒めではありますが、チンクエテッレのあるこの地域は気候が比較的温暖なので、極寒になったり、雪が降ることは滅多にありません。
交通の面では、船の運航がある4月~11月初旬の期間がおすすめです。
海から眺めるチンクエテッレも素敵なので、一度は体験をお勧めします。
一方冬の間は運行がないので電車でサクサク回りましょう。
混雑の面では、混みあうのは、復活祭のシーズン(年により日にちが変わります)、4-9月の土日や祝日、そして7-8月のバカンスシーズンは大変な人込みになる場合があります。
電車が満員状態になったり、旧市街を歩くのにもゆっくり歩けない場合もあるので、人だかりを好まないかたは、冬季に観光するのも選択肢の一つです。
お好みに合わせて時期を選んでください。
チンクエテッレを一日で巡るおすすめプラン!
チンクエテッレの情報、そして魅力を掴んだところで、一日でチンクエテッレの村々を周遊するモデルプランをアドバイスいたします。
1.サンタマルゲリータリグレ発着、チンクエテッレの5つの村を一日で周遊!
- 列車で5つの村を制覇します。
- 夏・冬、どちらの季節でも適用できるプランです。
- サンタマルゲリータリグレ宿泊で日帰りプランを想定。
列車の時刻は季節により若干異なるのであくまで目安にしてください。
日 程 |
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08:24 サンタマルゲリータリグレ発、列車にてセストリ・レヴァンテへ 08:43 セストリ・レヴァンテ着後、乗り換え 08:50 セストリ・レヴァンテ発、列車にてリオマジョーレへ 09:40 リオマッジョーレ着後、リオマッジョーレの散策観光(時間があるので港と高台コース70分) 11:24 リオマッジョーレ発、愛の小道を通りながら徒歩にてマナローラへ(約20分)。または列車にてマナローラへ 11:26 マナローラ着後、マナローラの散策観光(通常散策コース30分) 11:58 マナローラ発、列車にてコルニリアへ 12:01 コルニリア駅着後、バス又は徒歩にてコルニリア中心へ 12:20 コルニリアの散策観光(30分) その後、バス又は徒歩にて駅へ 13:30 コルニリア発、列車にてヴェルナッツァへ 13:33 ヴェルナッツァ着後、眺めの良いレストランにて昼食 14:30 その後、ヴェルナッツァの散策観光(60分) 15:34 ヴェルナッツァ発、列車にてモンテロッソへ 15:38 モンテロッソ着後、モンテロッソの散策観光(通常コース60分 16:55 モンテロッソ発、特急列車にてサンタマルゲリータリグレへ 17:44 サンタマルゲリータリグレ着。観光終了(所要時間約9時間) |
2.フィレンツェ発着、チンクエテッレの4つの村を一日で周遊!
- 列車と船を利用してチンクエテッレを満喫
- 船は4-11月初旬の運航なので、その時期に適用できるプランです。
- コルニリア村は海から見学。
列車の時刻は季節により若干異なるのであくまで目安にしてください。
日 程 |
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07:54 フィレンツェ発、列車にてラ・スペッツィアへ 09:37 ラ・スペッツィア着後、乗り換え 09:55 ラ・スペッツィア発、列車にてリオマジョーレへ 10:03 リオマッジョーレ着後、リオマッジョーレの散策観光(港と高台を1時間で散策) 11:03 リオマッジョーレ発、愛の小道を通りながら徒歩にてマナローラへ(約20分)。または列車にてマナローラへ 11:06 マナローラ着後、マナローラの散策観光(ミニハイキングを含む散策コース60分)と軽い昼食 12:45 マナローラ発、船にてコルニリア村を海より見学しながらヴェルナッツァへ 13:05 ヴェルナッツァ着後、ヴェルナッツァの散策観光(60分) 14:34 ヴェルナッツァ発、列車にてモンテロッソへ 14:38 モンテロッソ着後、モンテロッソの散策観光(通常コース60分) 15:55 モンテロッソ発、列車にてフィレンツェへ(ラ・スペッツィアとピサにて乗り換え) 18:33 フィレンツェ着。観光終了(所要時間約10時間半) |
チンクエテッレを含めたイタリア周遊おすすめコース
チンクエテッレの観光を含めたイタリア周遊コースのおすすめをご案内します。
いかがでしたか?どうぞ皆さんも素敵なチンクエテッレの旅を満喫して下さい。
イタリアエクスプレスではいろいろな旅のお手伝いをしています。
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