イタリアで帰国のためのPCR検査

PCR検査の予約から帰国までのポイントをわかりやすく解説します。PCR検査サポート、PCR検査無料キャンペーンもあります。

イタリアで帰国のための新型コロナウイルスPCR検査

現在のコロナ禍において、海外に出かける一番のハードルは、現地にて日本帰国のためのコロナウイルス検査を受ける事ではないでしょうか。
未知の土地で、正しい検査をしてくれるところを探すのも大変で、間違えたら日本入国拒否に遭ってしまうかも知れない。。。
検査証明書を提出するにあたり、注意すべきポイントがありますので、このページで分かりやすくお知らせします。

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厚生労働省が定める検査証明書の条件は?

まずは厚生労働省が定める、帰国の際に検査証明を提出する為の条件をおさらいしましょう。

厚生労働省 ー 検査証明書の提出について

上記のリンクにて、厚生労働省が検査証明書の提出について記載しています。

こちらの内容を下記に分かりやすく解説付きでまとめています。

現地出国前72時間以内に受けた検査結果であること

「72時間」とは、検査を実施した時間と、最初の出発地の出発便の出発時刻の間が72時間以内という事です。
例えばイタリアから日本に向けて出発する場合、イタリアから出発する搭乗便の出発時間の72時間以内となります。
他国で乗り継ぎの場合も(乗り継ぎ地で入国しないことが条件)同様です。

例:ミラノ⇒ドイツ乗り継ぎ⇒日本・・・ミラノ出発予定時間の72時間前
例:パレルモ⇒国内線乗り継ぎでローマ⇒パリ⇒日本 ・・・パレルモ出発予定時間の72時間前

となります。
乗り継ぎ地で空港の外に出たり、トランジット目的でも空港外のホテルに宿泊する場合はその場所に滞在することになるため、乗り継ぎ地の出発時刻から72時間と計算されます。
トランジットが目的で空港内に留まっている場合、空港内のホテルに宿泊の場合は、その場所での滞在歴はないものとするため、最初の出発地を出発する時間から72時間となります。
(引用:厚生労働省・検査証明書について(Q&A)より)

フライトの72時間前以内

検査方法は下記の8つのうちのいずれかであること。

  1. ①RT-PCR
  2. ②LAMP
  3. ③TMA
  4. ④TRC
  5. ⑤SMART AMP
  6. ⑥NEAR
  7. ⑦次世代シーケンス
  8. ⑧抗原定量検査

と、色々種類がありますが、イタリアの検査クリニックの多くはRT-PCR検査のみ取り扱っています。
抗原定量検査を扱っているところもありますが、数が少ないので、PCR検査を受けると考えておけばまず間違いないでしょう。

※以降「RT-PCR検査」を省略して「PCR検査」と記載しますが、同じ意味となります。

検体採取方法は、以下の4つのうちのいずれかであること。

①鼻咽頭ぬぐい液
鼻咽頭ぬぐい液でのPCR検査

②鼻咽頭ぬぐい液と咽頭ぬぐい液の混合
鼻咽頭ぬぐい液と咽頭ぬぐい液の混合でのPCR検査

③唾液
唾液でのPCR検査

④鼻腔ぬぐい液
鼻腔ぬぐい液でのPCR検査
※鼻腔ぬぐい液での検査は2022年3月9日より有効と認められました。(核酸増幅検査(NAAT)のみ有効)

イタリアで行われるPCR検査のほとんどは、鼻咽頭ぬぐい液、または鼻咽頭ぬぐい液と咽頭ぬぐい液の混合で検査しています。
日本からイタリアへ入国する際は、唾液検査は不可ですが、日本入国のためのイタリアでのPCR検査は、唾液も可です。
但し、イタリア国内で、唾液によるPCR検査を実施しているクリニックは非常に少ないです。

厚生労働省が定める所定のフォーマットに記入の上、提出すること。

通常検査機関では、その機関のオリジナルの陰性証明書を発行しています。
但し、厚生労働省では、所定のフォーマットを利用して提出するように強く推奨していますので、出来る限りこのフォーマットに記入してもらい、サインとスタンプをもらってください。
イタリア語が併記されているフォーマットは下記のリンクからダウンロードできます。

厚生労働省 ー 検査証明書フォーマットのイタリア語版

イタリア語が書かれていると、係員にも分かりやすいのでよいでしょう。

厚生労働省 ー 改訂版・検査証明書フォーマットの英語・イタリア語版

それでは、上記の条件をもとに、イタリアで実際に帰国のためのコロナ検査を受けて 、無事に帰国する4つのポイントをお知らせします。

安心して帰国するための4つのポイント!

①72時間前以内に間に合うようにスケジュールを組みましょう。

検査結果が出るまでの時間を考慮しましょう。

イタリアでPCR検査を受ける場合、結果判明までの時間は通常24-72時間となります。
  • 唾液によるPCR検査は8時間程度で可能ですが、検査機関が少ない。
  • 抗原定量検査 (英語でQuantative Antigen Test イタリア語でTest Antigenico Quantitativo)も数十分で検査が出るので便利ですが、実施している検査機関が少ない。

注:巷で行われている抗原定性検査(Antigenic Rapid Test イタリア語で Test Antigenico) ではないので注意してください。こちらは不可です。

上記の理由から、多少待ち時間の長いPCR検査を選ぶ必要があります。
但し、高い料金設定、又は追加料金を払うことにより、最速で検査結果を出すクリニックもあります。
ローマ市内では140ユーロにて4時間後に検査結果判明
ミラノのマルペンサ、リナーテ空港内では180ユーロにて1時間後に検査結果判明
という検査クリニックもあります。
どうしても都合がつかない場合は、このような最速検査クリニックを利用すると便利です。

検査クリニックのオープン時間に注意しましょう。

イタリアの検査クリニックでは、月曜日~金曜日の午前中の検査時間としているところが多くあります。

  • 午後に検査をしているところもありますが少数派
  • 土曜日に検査をしているところもありますが、こちらも数は少ない。
  • 日曜日はほとんどのクリニックが休業です。

またそれにより、検査結果を受け取る場合も、
  • 受け取りは基本的に月曜日~金曜日
  • 土曜日にオープンしているところは、受け取ることが可能なクリニックもあります。
  • 日曜日はほぼ受け取りが不可能。

上記の事を考慮しつつ、実際にスケジュールを組んでみましょう。
翌日(24時間後)に検査結果を受け取ることが出来るクリニックを選ぶ場合

スケジュール組み

というパターンが都合がよいでしょう。

ただ、注意すべき事は、週末が重なる場合です。
週末は検査や受取がしずらいことから、特に月曜日に現地を出発する場合は注意しましょう。

万が一、金曜日に検査を受けて、月曜日に結果を受け取る場合

間に合わないスケジュール組み

月曜朝に結果を受け取り、10:00前に空港出発することはほぼ不可能ですので、実質72時間以内に間に合いません。
この場合は・・・

  • 金曜日の午後に検査をしてくれるクリニック(土曜日又は月曜日の朝受け取りで月曜日の午後(72時間以内)に出発)
  • 土曜日に検査をし、当日結果を出してくれるクリニック
など、72時間以内に間に合うような方法を見つける必要があります。

航空便を確保する前に、このスケジュールが組めるか、時間以内に検査をしてくれるクリニックがあるかどうかを確認しておきましょう。

②指定の検査をしてくれるクリニックを選びましょう。

厚生労働省の「検査証明書の提出について」でも説明しました通り、検査方法は8種類の中から選びます。
下記をご参照下さい。

RT-PCR
主流。待ち時間は24-72時間が主。
LAMP
待ち時間が少ない(8時間程度)が 新しい検査法のため実施している検査機関が少ない。
TMA
待ち時間が少ない(2時間程度)が、実施している検査機関が少ない。
TRC
ほとんど行われていない。
SmartAmp
ほとんど行われていない。
NEAR
ほとんど行われていない。
シーケンス
ほとんど行われていない。
抗原定量検査
待ち時間が少ない(数十分)が、実施している検査機関が少ない。

よって、RT-PCR (通常PCR検査と呼ばれています)を選べばまず間違いないでしょう。
イタリア語では、PCR検査は TAMPONE(TEST) MOLECOLARE / TAMPONE(TEST) RT-PCR  と呼ばれています。

採取の方法は、

  • 鼻咽頭ぬぐい液
  • 唾液
  • 鼻咽頭ぬぐい液と咽頭ぬぐい液の混合
  • 鼻腔ぬぐい液
の中であればいずれの方法でもかまいません。
通常イタリアでのPCR検査は、鼻咽頭ぬぐい液、又は鼻咽頭ぬぐい液と咽頭ぬぐい液の混合のどちらかで行われますので、特に心配する必要はないと思います 。
ただ、厚生労働省の注意欄でも見られるように、クリニックの証明書の欄に微妙に異なる表現で記載される場合がありますので、念のため予約をする際に採取の方法も確認するのが無難です。

おさらい
  • 鼻咽頭ぬぐい液
    英語:Nasopharyngeal Swab
    イタリア語:Tampone nasofaringeo
  • 鼻咽頭ぬぐい液と咽頭ぬぐい液の混合
    英語:Nasopharyngeal and oropharyngeal swabs
    イタリア語:Tampone nasofaringeo e orofaringeo
  • 唾液
    英語:saliva
    イタリア語:saliva
  • 鼻腔ぬぐい液
    英語:Nasal Swab
    イタリア語:Tampone Nasale
厚生労働省の所定フォーマットを提示し、この検査と採取の方法で間違いないかどうかを確認するとベストでしょう。

ガイド

検査クリニックの予約について

検査クリニックによっては、予約を受け付けず、営業時間に自由に来訪してよいところもあります。
ただ、そのようなところは混んでいる場合も多く、また急にクローズしてしまう場合もあるかも知れません。 帰国のためのコロナ検査は時間との勝負なので、予約の上確実に検査が出来るクリニックを選ぶのが良いでしょう。
また、PCR検査は、簡単な抗原定性検査(Antigenic Rapid Test)と比べて、予約が混んでいます。
予約は、最低1週間~10日以上前にするようにしましょう。

③厚生労働省所定フォーマットを作成してくれるクリニックを選びましょう。

原則は、検査クリニックが発行する証明書だけでは、駄目です。
予約時に、所定フォーマットにサインとスタンプをもらえるかどうかを必ず確認してください。
検査クリニックによっては、そのクリニックの証明書だけを有効とし、持ち込みのフォーマットにサインすることを拒否するところもあります。
検査結果が早いクリニックであっても、結果の通知方法がオンライン・ダウンロードのみというものでは、所定フォーマットにサインと押印をもらうことができないので、注意が必要です。
結果の通知を受け取るために、再度検査クリニックを訪れて、所定フォーマットを完成させてください。

フォーマットの記入例はこちらから見ることができます。

陰性証明書の記入例

上部の必要事項(日付、氏名、生年月日、パスポート番号、国籍、性別)は予め記入しておくと、クリニックに負担を掛けないのでよいでしょう。
また 間違えた時のために、空白のフォフォーマットームも予備で持ち合わせておきましょう。その場で再発行をしてもらえます。

もちろん、 所定のフォーマットを使用することがどうしても難しい場合には、任意のフォーマットの提出も認められていますが、その証明書は完璧である必要があります。
記載内容に問題があると、 航空便の搭乗拒否や、帰国の際に上陸拒否をされることもあるため、出来る限り所定のフォーマットを用意するようにしましょう。

④検査結果を受け取ったら、入念に確認しましょう。

所定のフォーマットをチェック

まず、所定のフォーマットに記入してもらえたら、必要項目がすべて記載されているか確認しましょう。
チェックが正しく入り、正しい時間も記載され、医師のサインとクリニックのスタンプがあればOKです。

任意のフォーマットもチェック

所定フォーマットが完璧であれば、日本帰国時は所定フォーマットのみを提出すればよいので、任意のフォーマットは重要度が下がります。
ただ、出発カウンターの航空会社スタッフ、乗り継ぎ空港のパスポート検査によっては、は所定フォーマットよりクリニックのオリジナルフォーマットの提示を求める場合もありますので、同じようにチェックしましょう。
万が一、任意のフォーマットのみ入手可能な場合は、記載漏れがないか十分に注意しましょう。
黄色のマークは特に間違えやすい項目です。

検査証明書チェック事項

(引用:厚生労働省 検査証明書の提出についてより)

不備な例!

  • ✖ 採取検体、採取方法の記載が指定以外のもの
  • ✖ 検査クリニックの証明書が英語以外の言語のもの
  • ✖ フォーマットは英語でも、採取検体、方法が英語で記載されていない
  • ✖ 医師のサイン、スタンプが無い
  • ✖ 検査時間が出国72時間以内を過ぎている
  • ✖ 指定フォーマットの項目にチェックが入っていない。または2つ以上チェックがある。

下記は採取検体の認められない主な例です。
このような書かれ方がされていないかよくチェックしましょう.

認められない採取検体!

  • ✖ Oral swab
  • ✖ Throat swab
  • ✖ Mid-Turbinate Nasal swab
  • ✖ Nasal and throat swab
  • ✖ Pharyngeal and nasal swab
  • ✖ Nasal and orapharyngeal swab

QRコードもチェック

任意のフォーマットはQRコードを付けた証明書を発行するクリニックもあります。
予め自分で読み取ってみて、QRコードが正しいかどうかも確認しておきましょう。
まれに間違って他人の証明書が添付されている場合があります。

おまけ
グリーンパスも発行しておきましょう

グリーンパス(GREEN PASS / CERTIFICATO VERDE COVID-19)とは、イタリアの保健省が発行するコロナウイルス陰性証明で、欧州圏全体で有効なものです。
欧州経由で日本へ向かう場合、空港でのチェックインの際は、このグリーンパスのみの提示でOKな場合も多くあります。
またイタリアや幾つかの欧州の国の空港内の飲食店は、グリーンパス(又はワクチン接種証明書)の提示が必要ですが、このグリーンパスがあると手っ取り早くなります。
(日本のワクチン接種証明書もグリーンパスの代わりになりますが、場所によっては知らない人もいるため)

発行の仕方は簡単です。
検査クリニックの結果がでたら、予め伝えておいたメールアドレス、または電話番号のSMSにAUTHCODEというコードが届きます。
イタリア保健省の下記のサイトに必要事項を記入すると、グリーンパスを得ることができます。
スマホに保存の上、QRコードの提示だけでもOKです。

検査証明書チェック事項

以上でグリーンパスの発行完了です。


いよいよ出発です!

帰国のための出発


チェックイン前にもう一度おさらい

  • PCR検査の検査証明書は、所定、任意のフォーマットの証明書、両方を印刷をしておきましょう。
     厚生労働省では、英語で書かれている任意のフォーマットについては、必要事項が一目でわかるように蛍光ペンなどでマーカーをしておくことをすすめています。
  • チェックインの際の書類については、所定フォーマットによる陰性証明、クリニック発行の任意フォーマット、ワクチン接種証明書、WEB質問票のQRコード※、(あればグリーンパスも)、を手元に揃え、求められたものを提示していきましょう。

※WEB質問票の登録は日本入国の際に必要になります。
航空会社によっては(特に日本直行便利用の場合)、現地チェックイン時に提示を求めるため、PCR検査とは関係がありませんが、作成したQRコードもお手元にご用意ください。

PCR検査の料金の目安は?

2021年11月に行われたイタリア消費者センター(altroconsumo)の調査では、165件のクリニック・検査センターに調査を行った結果、PCR検査の平均料金は72ユーロでした。
全体的に安いところでは結果までに時間が掛かるところが多い印象です。
超特急で1時間後の検査結果を出すクリニックは180ユーロと平均の2.5倍掛かりますが、時間がない場合はその選択もありかと思われます。


※情報は常に最新のものをお伝えすべく努力しておりますが、急な変更も起こりえます。
最新情報は大使館/領事館・公的機関のサイト等を必ずご自身でもご確認下さい。


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PCR検査無料キャンペーン

帰国のためのPCR検査

イタリアエクスプレスでは、ご旅行をトータルにてご依頼頂きましたお客様へ、 無料にてPCR検査の予約・実施のご案内をいたします。
お客様の日程にあった検査を含めたスケジュール組み、予約手配、当日のご案内まで、きめ細やかにご案内をいたしますので、ご安心の上、ご出発・ご帰国頂けます。

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お気軽にお問合せ下さい。

  • ご予定に間に合うスケジュール設定をいたします。
  • 検査当日は日本人アシスタントがお手伝いします。
  • 厚生労働省指定のフォーマットで陰性証明をお渡しします。
  • 証明書お受け取り後も、必要書類を弊社にて確認いたします。

*無料対象は、通常の24-48時間内の検査結果のものとなります。最速にかかる追加料金が必要な場合は、追加料金のみお客様ご負担となります。

ご利用いただきましたお客様の声

Y様 ご参加:2021年10月
お客様Y

コロナ禍の影響で用意が必要な書類の準備、現地でのPCR検査の予約と病院への送迎など、こちらが不安に感じていることを的確に理解して、手配して下さいました。
とても心強かったです

E様 ご参加:2022年2月
お客様Y

PCR検査を同行いただきましたが、PCR検査の書式等について、書きかえてもらったりする必要もあって、もし1人で行っていたらどうなっていたことか・・・
ご同行いただき細かくやり取りをしていただき、大変助かりました。

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